顧客の無理にもノーとは言わない

顧客サービスにはスタッフのホスピタリティを欠かすことができない。それは次

の8つから成るという。(1)感謝の心、(2)誠実な心、(3)思いやりの心、

(4)謙虚な心、(5)愛の心、(6)忠誠の心、(7)使命感の心、(8)奉仕の

心――だ。これらを基にしたザ・リッツ・カールトンならではのサービスポリ

シーが、「ノーと言わないサービス」である。

「要求に対して、機械的に対応することは誰でもできるだろう。しかし、それ

では満足なサービスとは決して言えない。たとえ無理な頼みごとでも、単にノー

というのではなく、代案を考えることが求められるのだ」

全客室が予約で埋まっている日、宿泊できないかと電話を寄せてきた顧客に対

しては、まずは感謝の心を伝えるとともに、残念ながら予約で埋まっている旨を

伝えるとともに、代わりにこちらでホテルの手配をさせてもらえないかと相談す

る。こうした、顧客の側に立ったサービスが感動を生み、ザ・リッツ・カールト

ンのファンを生み出すわけだ。

そして「口コミ」によって、そのサービスの良さを広げ、客足をさらに獲得す

るという取り組みが、同社の販売戦略の柱となっている。顧客1人1人の嗜好を綿

密に記録しているのもまさにそのため。他のホテルの多くがサービス料を10%と

設定しているのに対して、13%と高めに設定できているのもサービス向上に務め

てきた賜物だ。

治療業界もホテル並みの接客、問診、アフターが必要ですね。